Thursday, 24 June 2010

ものごとの捉え方

ランチタイムに出たセミナーでちょっと面白いことを聞いて来た。


家族で何代かで経営してきた炭坑事業が経営不振に陥り、自分の代でつぶしたくないと思った息子が、たまたまMIT(マサチューセッツ工科大学)の講義で Open Sourceという言葉を耳にした。そこからアイディアが閃き、鉱山のデータを公開し、金や銀が採れる所を当てた人に賞金を出すというプログラムを実施した。賞金額が1000万円以上もしたため、世界各国の科学者が自分たちのデータ分析をもとに応募してきた。この結果、堀り損がなくなり収益も右肩上がりになり、Family Businessを守ることが出来た。Open SourceというだけでIT業界と決めつけずに、自分の分野に適用しようと思えたのは素晴らしい。


ブロックのおもちゃで有名なXXGOはリモコンで動くブロックのバージョンを売り出したところ、ハッカーたちがその動作を自由自在に変えて楽しんでいるのを知った。同じことが犬のロボットを出した日本のメーカーでも起こったが、日本のメーカーはハッカーを訴えた。それに対しXXGOは、自分の会社が抱えているR&Dの従業員数を遥かに上回る、しかもタダでpassionateな労働力とみなしたのだ。ハッカー達に工場を与え、自分たちの気に入る作品を作らせて、会社は品質管理後に市場に出す。もちろん収益の何パーセントかはハッカーの手元に行くのだ。ハッカーたちってお金でなくて楽しみでやる人が多いから、残業代がどうのって話にならないし、型にはまっていない作品がどんどんと出来たらしい。


日本のメーカーも、視点を変えて考えられなかったのだろうか? やっぱり日本人はマニュアル通りの思考しかできないのかと思い残念に感じたが、面白いことに今晩日本はこのXXGOの国をサッカーでは負かしたのであった。

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